「岐阜県でも公共工事の入札に参加したい」「三重県に支店を出して、腰を据えて営業したい」建設業許可は、営業所が「一つの県内」にあるうちは知事許可ですが、「複数の県」にまたがると「国土交通大臣許可」に切り替える必要があります。
これを「許可換え新規」と呼びます。本記事では、愛知県知事許可から大臣許可へステップアップする際の条件と、絶対に注意すべき「審査期間の長さ」について解説します。
知事許可と大臣許可の違い(おさらい)
- 愛知県知事許可:
営業所が「愛知県内のみ」にある。
(※現場が岐阜や三重にあっても、知事許可のままでOKです) - 国土交通大臣許可:
営業所が「愛知県」と「岐阜県」など、2つ以上の都道府県にある。
単に「県外の現場工事をしたい」だけなら、許可換えは不要です。 「県外に、契約機能を持つ支店(営業所)を出したい」場合にのみ、大臣許可が必要になります。
大臣許可を取るための「支店」の条件
「とりあえずアパートの一室を借りて、支店ということにしよう」 これは通用しません。
大臣許可の審査は非常に厳格です。
1. 営業所技術者の常駐
これが最大にして最難関の条件です。
新しく出す岐阜支店にも、要件を満たす営業技術者(資格者など)が常勤していなければなりません。
※本店の技術者が兼任することは、物理的に不可能なため認められません
2. 営業所の実体
看板、固定電話、机、契約締結のスペースがあり、実際に営業活動が行われている実体が必要です。
名ばかりの営業所(現場事務所や連絡所)では許可は下りません。
注意!審査期間が長い
知事許可と大臣許可の最大の違いは、申請から許可が下りるまでの「審査期間」です。
- 愛知県知事許可: 約2ヶ月
- 国土交通大臣許可: 約3ヶ月〜4ヶ月
「来月から岐阜支店をオープンしたい!」と思っても、申請から許可まで4ヶ月近くかかります。その間、岐阜支店では500万円以上の工事契約はできません。事業計画は、半年前から動き出す必要があります。
許可換えの流れ(ロードマップ)
- 【〜6ヶ月前】物件・人材の確保
県外営業所の物件契約、営業所技術者の採用または異動内示。 - 【〜4ヶ月前】申請書の提出
中部地方整備局(国)へ申請書を提出。 - 【審査期間(約3〜4ヶ月)】
厳重な審査が行われます。営業所の実態調査が入ることもあります。
※この間も、既存の「知事許可」での営業は可能です。 - 【許可通知・営業開始】
大臣許可が下りると晴れて、複数拠点での営業が可能になります。
まとめ:エリア拡大は「技術者」と「時間」の勝負
大臣許可への切り替えは、会社が大きく成長する証です。
しかし、「もう一人の技術者確保」と「長い審査期間」というハードルを越えなければなりません。
「岐阜・三重への進出を考えている」
「大臣許可にするメリットとコストを比較したい」
そうお考えの経営者様は、物件を契約する前に、まずは当事務所へご相談ください。
無駄のないスケジュールと、確実な許可取得をサポートいたします。